所沢相続コラム Vol.9|親の土地に家を建てると相続はどうなる?兄弟間のトラブルを防ぐ遺言書の重要性
2026/10/15
所沢相続コラム Vol.9|親の土地に家を建てると相続はどうなる?兄弟間のトラブルを防ぐ遺言書の重要性
「親が所有している土地に、自分たちの家を建てたい」
親子の関係が良好であれば、親の土地を使って住宅を建てることは自然な選択かもしれません。
しかし、将来、親が亡くなったとき、その土地はどうなるのでしょうか。
建物は自分の名義でも、土地は親の名義のまま。
その場合、相続が発生すると、兄弟姉妹との間で土地の所有権をめぐる問題が生じる可能性があります。
今回は、実際に國分法務事務所に寄せられた遺言相談をきっかけに、親の土地に家を建てる場合の相続対策について、所沢市の行政書士が解説します。
実際にあった遺言相談|親の土地に家を建てるので、将来の相続が心配
先日、親が所有する土地に子どもが住宅を建てることに関連して、将来の相続に備えたいというご相談がありました。
心配されていたのは、今すぐの問題ではありません。
将来、土地を所有している親が亡くなったときのことです。
「自分の家が建っている土地について、兄弟と相続の問題が起きたらどうしよう」
「今のうちに遺言書を作成しておけば、将来のトラブルを防げるのではないか」
というお話でした。
このように、相続が発生する前から将来のことを考えて相談されるケースがあります。
私は、こうした事前の相談はとても大切だと考えています。
相続が発生してからでは、亡くなった親の意思を確認することができないからです。
親の土地に家を建てても、土地が自分のものになるわけではありません
まず知っておきたいのは、土地と建物は法律上、別々の不動産だということです。
例えば、次のようなケースを考えてみましょう。
土地の所有者:父親
建物の所有者:長男
相続人:長男と次男
長男が父親の土地に自分名義の住宅を建てたとしても、それだけで土地の所有権が長男に移るわけではありません。
父親が亡くなり、土地が相続財産となった場合には、遺言書の有無などに応じて、その土地を誰が取得するのかを決める必要があります。
有効な遺言書がなく、遺産分割協議が必要になる場合、長男がその土地に家を建てて住んでいるからといって、当然に長男だけが土地を取得できるわけではありません。
ここに、将来の相続問題が生じる可能性があります。
兄弟仲が良くても、相続のときに意見が分かれることがあります
「うちは兄弟仲が良いから大丈夫」
そう思っていても、相続が発生したときには、それぞれの生活状況が変わっていることがあります。
例えば、長男はその土地に自宅を建てて暮らしているため、土地を引き継ぎたいと考えています。
一方、次男にも相続する権利があります。
次男からすれば、
「兄だけが土地を相続するのであれば、自分は何を相続するのか」
と考えることもあるでしょう。
また、相続財産の大部分が土地で、預貯金があまりない場合には、財産を公平に分けることが難しくなる場合もあります。
こうした問題は、誰かが悪いということではありません。
それぞれの立場や生活が違うからこそ、意見が分かれることがあるのです。
遺言書で土地を相続する人を決めておくことができます
将来の相続に備える方法の一つが、遺言書の作成です。
土地の所有者である親が、自分の意思で、誰に土地を相続させたいのかを遺言書に残しておくことができます。
例えば、長男が自宅を建てる土地について、長男に相続させる旨を遺言書に定めておく方法が考えられます。
有効な遺言書があれば、その内容に従って土地の承継手続きを進められる場合があり、土地を誰が取得するのかについての不確実性を減らすことにつながります。
ただし、遺言書を作れば必ず相続トラブルがなくなるわけではありません。
特に注意したいのが、ほかの相続人の遺留分です。
遺言書を作るときは「遺留分」にも注意が必要です
遺留分とは、一定の法定相続人に認められている、相続財産についての最低限の取り分です。
例えば、親が長男に土地を相続させる遺言書を作成していても、次男に遺留分がある場合には、その内容によって遺留分侵害額請求が問題になる可能性があります。
遺留分の問題は、土地だけでなく、預貯金などほかの財産も含めて考える必要があります。
そのため、遺言書を作成するときには、
土地の評価額はどのくらいか
ほかにどのような財産があるか
相続人は誰になるのか
ほかの相続人への配慮をどうするか
といったことを確認しておくことが大切です。
また、親の土地を無償で借りて建物を所有する場合には、使用貸借など土地の利用関係も整理しておく必要があります。
遺言書だけで、土地と建物に関するすべての問題が解決するとは限りません。
遺言書を作る目的は、書類を残すことだけではありません
私は、遺言書の作成についてご相談を受けるとき、単に財産を誰に相続させるかということだけを考えているわけではありません。
なぜ、その方に財産を残したいのか。
残されるご家族に、どのような生活を送ってほしいのか。
そして、将来どのような相続になってほしいと考えているのか。
そうしたお話を伺うことが大切だと思っています。
今回のように、親の土地に子どもが家を建てる場合も同じです。
今は問題がなくても、将来の相続によって、ご家族の関係が変わってしまうことは避けたいものです。
だからこそ、親が元気で、自分の意思を伝えられるうちに、将来のことを一緒に考えておくことには大きな意味があります。
遺言書を作ること自体が目的ではありません。
将来、残されたご家族が安心して暮らせるように、そのための方法を一緒に考えることが大切なのだと思います。
所沢で相続・遺言書の作成をお考えの方へ
相続に、同じケースは一つとしてありません。
親の土地に家を建てる場合でも、土地の評価額、兄弟姉妹の人数、ほかの相続財産、家族関係などによって、考えるべきことは変わります。
國分法務事務所では、所沢市を中心に、相続手続きや遺言書作成のご相談を承っております。
行政書士として、遺言書の作成支援、相続人調査、財産調査、遺産分割協議書の作成などを行い、不動産登記や税務については、必要に応じて提携する司法書士・税理士と連携しています。
私が大切にしているのは、まずお客様のお話をじっくり伺うことです。
何を心配されているのか、将来どのような相続を望んでいるのかを整理し、それぞれのご家族に合った進め方を一緒に考えていきます。
「親の土地に家を建てるので、将来の相続が心配」
「兄弟間で相続トラブルが起きないように、遺言書を作っておきたい」
そのような方は、相続が発生する前に一度ご相談ください。
國分法務事務所では、相続・遺言に関するご依頼をご検討中のお客様を対象に、無料相談を行っております。
事前予約により、土日・祝日のご相談にも対応しております。
所沢市で相続や遺言書の作成をお考えの方は、行政書士 國分法務事務所までお気軽にお問い合わせください。
(内部リンク)
① 所沢相続コラム Vol.2 所沢で実家を相続したら誰が引き継ぐ?不動産の分け方で後悔しないためのポイント
https://kokubu-houmu.com/column/detail/20260706132759/
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